えいがのはなし 私的ディズニー映画の観方

えいがのはなし 私的ディズニー映画の観方

ディズニー映画で特に好きなのは<ダンボ>です。
スピルバーグの何かの映画にダンボが挿入されていたような気がするが、
スピルバーグもダンボが好きなのだろう。
耳が大き過ぎていじめられる可愛い弱虫のダンボ。
私はこの映画を観るときダンボを障害者に置き換えて観てしまいます。
生まれつき異質で奇形で、人と違っているために距離を置かれ笑われ、必然的に引っ込み事案になった障害者ダンボ。
しかし一歩前に踏み出せば、個性的な人にない能力も発揮できる。
その時、人々は拍手する。
<白雪姫>の7人の小人たちが森で暮らすのも
昔、差別にあったマイノリティたちの姿なのだろう。
昔話にはよく森の奥深くで暮らす人が登場するが、
自ら社会と距離をとったり、差別で追われた人がいたのだろう。
<ピノキオ>は人さらいの映画。
そういえば最近では人攫いって言葉聞かなくなったけど、禁句?
甘い言葉や楽しい誘いに判別が付かない子供たちとピノキの姿は誰にでも当てはまったりするかも。
<ピーターパン>のネバーランドにも、それと共通する子供たちが出て来る。
最近では
<ファインディングニモ>や<レミーのおいしいレストラン>
これをディズニーと呼ぶのは心苦しいが(やはりピクシー映画!と呼びたい)が、
片腕に障害のある子供、夢を持っても障害のあるネズミ
ディズニーのテイストが受け継がれていると思ふ。
ディズニー映画といえば<ライオンキング>が手塚治虫の作品のパクリを指摘されたが、
<バグズライフ>も明らかに<七人の侍>をモチーフにしている。
しかしコレはパロディ?パロディなら許せてもパクリは如何なものか?
黒澤へのリスペクトと解釈しよう。
そういえばNHKの大河ドラマ<武蔵>は七人の侍を露骨にパクっていたが、
真似されることの多い<七人の侍>って本当に名作ですね。
ディズニー話が黒澤で〆になってしまってスミマセン。

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追記>
<美女と野獣>や<リトルマーメード>も人間と人間でないものの恋を描き、人との隔たりや障害を超えた愛を問います。
このようにディズニーでは登場人物を人間以外に置き換えて比喩的に描きますが、
最近では<ポカホンタス>や<ノートルダムの鐘>のように障害者や人種の違いをストレートに描いています。
時代や社会の変化をディズニーも見据えてのことなのでしょうか。