レミーのおいしレストラン
実写によるリアル感に対して、実写では描けない可能性がアニメにはある。
この映画も<ベイブ>の手法で実写で撮ることも可能であるが、撮ってはいけない類の映画だ。
リアルにネズミが厨房で料理をしている姿を描いてしまったら、この映画の印象は随分と違ったものになり共感を得ないだろう。
その点では、アニメの無限な底の深さを示した映画と言えよう。
そしてアニメならではのカメラワークは秀逸だ。
最近は実写映画でも、不可能なカメラワーク部分はCGやアニメに頼っている
古くは駄作の誉れ高いコッポラ監督の<ワンフロムザハート>(ちなみに私はこの映画大好きだ)
最近ではスパイダーマン等のSFX映画で、物理的に不可能と言えるカメラワークを可能にしているのは、
アニメーションのお陰であり、アニメが実写を超えている部分であろう。
頑張った者が報われる映画。レミーはそんな映画だ。
準主役の女性調理人がそうであるように、レミーも夢の実現には障害が大きく立ちはだかる
映画を観る前は、ヘタな料理人がネズミの力を借りていくうちに本来の才能を開花させるストーリと思っていたがそうではなかった。
ラストは御伽噺的であるので、かえって納得がいくものになった。
アニメの真髄はファンタジーであり御伽噺なのだ。
夢物語、空想を受け入れらる者だけが楽しめる映画なのだ。
不覚にも胸が熱くなって泪が溢れそうになったシーンがある。
レミーが最後に出す料理にラタトーュを選んだときだ。
(因みにラタトーュは、私も特別なときだけにつくる料理)
へぇー、ラタトゥーユなんだぁー!で、ゾクゾクっと来ました。
RAT_TO_YOUと掛けているわけです。
ただし原題は<Ratatouille>ですので
これではオチをタイトルにしてしまっているので
邦題の方がネタばれにならずにベターと思います。
とにかく良く考えれていて、非常に洒落ている映画です。
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