アートが好きなのだ 金沢健一

アートが好きなのだ 金沢健一

金沢  健一
この人はいったい何屋さんなのだろう?
プロフィール的には第1回岡本太郎記念芸術大賞の最高位を受賞した芸術家だ。
それでも私は考えてしまう。
芸術家、職人、アーチスト、ミュージシャン、パフォーマー、哲学者、それともマジシャン?
休日銀座のギャラリーにふらっと立寄った。金沢健一<VIBRATILE SHAPE EXHIBITION>
以前は<振動態>もしくは<振動のかたち>と銘打って個展を開いてきた。
その彫刻?作品を何と評してよいものか悩む。
なぜならば単なる四角や円形の鉄板がソコに置かれているだけだからだ。
金沢氏がその鉄板(作品)に振動を加え音を発する。その音は宇宙的な音(空気のない宇宙に音が存在するかは知識が御座いませんが、そんな雰囲気)であったり宗教的でもあり、なんの思いを持たなければ単なるノイズに過ぎない。
彼は派手なパフォーマンスをする訳でもなく、単々と音を震わせる作業を進める。
まるで職人のように、または子供が面白い道具をみつけていろいろと試して遊んでいるかのように。
終盤は塩のような白い粉状のものを取り出し(人造大理石の細かい砂だそうです)鉄板の上に撒く。
そしてまた鉄板を振動させると、あら?不思議!白い粉が鉄板の上を跳ねそして集まり離れしばらくすると、シンメトリックな美しい幾何学模様を形成する。
例えば砂浜の波打ち際で波が描いた砂模様のような感じに。
しかし少し違うのは、本人の振動のさせ方によって幾通りものパターンを表現する事ができること。(100通りほど出来るそうですが)
何か仕掛けがあるのか?と手品のタネを暴こうとするが如く真剣に調査してみる。
鉄板の表面はまったくのフラットだ。
裏側にも仕掛けはない、ただの鉄板だ。
試しに私もトライしたが、素人ではうまく模様を描くことは出来ない。
ナントも不思議なアートを観てしまったが、芸術としてどのカテゴリーに置く事が適切化は判らない。
彫金と簡単に言ってしまっても、何の変哲もない円と四角の鉄板に過ぎないし、ペン、絵の具などの画材具材を使うわけでもなし。音響彫刻?モダンアート?
とにかく不思議で美しいオリジナリティに溢れた未来的クリエィティブアートなのだ。(言葉をたくさん並べれば良いってわけないが・・・)
そんなわけで、今後非常に注目されそう。
そしてあのワザは家元として伝承したらどうだろうか?
興味のある方は、弊社にお問い合わせ下さい。
ロケバスのご用命は弊社に宜しくお願いします。


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