職人が好きなのだ 大川由紀子

職人が好きなのだ 大川由紀子

今では当たり前にイチロー・松井・松坂と言った大リーガーや
中村俊輔をはじめとするサッカー選手が世界の檜舞台で活躍している。
またスポーツ選手ばかりでなく芸術や文化の分野でも世界で脚光を浴びる日本人がたくさんいる。
一昔前にはロッキー青木なんて無一文から成り上がり、ビジネスでアメリカンドリームを手にした者もいる。
そんな派手な活躍ではなくとも、世界中でその知恵や技術や根性で確固たる地位を築いている日本人たちがいる。
大川由紀子。小さな体をした可愛らしい20代の女の子がOLを辞め、突然英国に渡った。
彼女は靴職人になるため英国に渡り技術を学び、ジョンロブに自分を売り込んだ。
ジョンロブ。
私のような下々の者では手の届かない世界最高峰の靴メーカー。
世界中のどんなブランドも一目置くその靴屋さんに注文する人たちは、世界中の超スーパーセレブたち。
こんな実話がある。
高級車を盗まれた持ち主が新聞広告を使って犯人に呼びかけた。
『車はくれてやるからトランクに入れて置いたジョンロブの靴だけは返してくれ!』
オーダーに対して全て手作業で一人の職人が作り上げる(分業ではない)
その靴は最低見積もっても40万円だが200万以上の靴を注文するのが通常だそうだ。
そんなジョンロブに果敢にも<私を雇ってくれ>と売り込み、腕を見込まれた彼女はジョンロブが初めて雇った唯一の日本人女性となった。
そしてエリザベス女王の靴を担当するまでになり、ジョンロブの看板職人となった。
私は日本人として、こんな女性がいることを尊敬し誇りに思う。
分野は違っても世界の最高の舞台で腕を奮うという共通点では、イチロー達と同列にみなしたい。
現在、彼女はジョンロブから独立し、東京でアトリエを開いている。
徹子の部屋やドキュメンタリー番組で紹介すべき人物だと思うのだが
もしオファーの希望がありましたら
弊社へ御連絡ください。
そして
ロケの暁には、弊社のロケバスを御利用願います。

SN370626.jpg