自らの作品にヘンテコな奴等を大勢登場させることにかけては、コーエン兄弟とタランティーノが両巨頭と言える。
ほとんどの作品で犯罪者が主役であることも共通点である。
にもかかわらず作風は重くなく滑稽ですらあるという点も似通っている。
しかし一点違うのは、画作りだ。
コーエン兄弟は画面の隅々まで行き届いた丁寧さがある。
また、描き方によっては非常に深刻なストーリーを何ともサラっと描写してしまう。
それでいて突然グロなカットや突飛なものを挿入して観客を戸惑わせたりもする。
対して、タランティーノはアバウトで,その雑さ加減をも自分の作風にしている。
しかし
ノリが良く、アイデアに満ち、セリフが面白く、全体を独特のオタク・パワーで圧倒する。
最後に決して忘れてはいけない二人の共通点。それは、音楽の選曲センス・・・抜群!です。
◆◇◆ロケバスのご用命は、弊社にヨロシクお願い致します◇◆◇
追記>>
映画監督ではないが、この二人と同じように自らの作品に一風変わった人物達を大勢登場させる作家はアーヴィングだ。
一筋縄ではいかない原作は名匠たちによってだけ映画化される。
ジョージRヒル<ガープの世界>、ハルストレイム<サイダーハウスルール>、トニーリチャドソン<ホテルニューハンプシャー>
これらの作品は堂々とそれぞれの監督のスタイルで仕上げ成功した。
個性的な優れた原作と個性的な優れた監督達によって!今風に言えばコラボレーション。
で、このアーヴィングの世界を次に描いてみて欲しい監督こそコーエン兄弟とタランティーノである。
個性VS個性のぶつかり合い!